彩花へ—「生きる力」をありがとう

平成9年に起きた神戸連続児童殺傷事件の被害者、山下彩花ちゃんのお母さんが書かれた本です。
大切に育ててきた娘さんを理解出来ない歪んだ思考を持つ14歳の少年に突然奪われたご一家。
地獄のような絶望の中から彩花ちゃんの生まれて来た意味を無駄にしないため前向きに生きる事を決意されます。
もし、自分がその立場に立たされたら。。。恐ろしくて心が拒否してしまい想像することすら出来ません。
山下さんの温かく人の心の痛みがわかる考え方は、母親として人間としてもとても共感できるし参考になります。
人を許す事ほど難しい事はないと思うのですが、加害者に対して母のような気持を抱くまでになられたのは凄いと思います。
読んでいて辛く苦しくなることもありましたが、改めてどこを向いて生きて行けば良いのかがわかったような気がしました。
ご一家は、彩花ちゃんを失った悲しみえを忘れる事は出来なくとも、きっと幸せに向かって確実に歩んで行くのだと思います。
それが彩花ちゃんが残したメッセージなのだから。